メーカーと官庁がグルになってる農薬規制

報道特集「ネオニコ系農薬 人への影響は」の再生回数が、290万回を超えました!

ネオニコチノイドの悪影響について、これほど分かりやすく報道した番組はないと思います。まだご覧になっていない方は、是非アクセスください。

ところで、この番組に出演している研究者のおひとりが、農水省担当者なども参加したある会合に出席した感想をメールしてくれました。以下は要約です。
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日本では1970年に農薬登録されたクロルピリホスが、未だに使用されている。しかも農薬再評価の俎上にも載っていない。
クロルピリホスの毒性に関する論文数は1970 年から 2021 年まで約 5,000 編もあり、このうちヒトの疫学に関する論文数は約 90 編。クロルピリホスの曝露を胎児期から小児期にかけて受けた同一の児童を長年にわたり追跡したコホート疫学研究が米国の3つの大学から報告されて。欧米ではとっくの昔に使用禁止になっている。
そこで農水の役人に「農水や食品安全委員会の方々は、このことをご存知なのか?そもそも論文収集が苦手で論文を読まないのか?」と問うたところ、「情報はメーカー側からいただいている」と回答したのには驚いた! 
すなわち『現状では公表文献の収集のみならず、文献の評価目的との適合性や文献の信頼性の確認まで、審査をされる側(農薬企業)に委ねている』ことが白日の下に晒された。
開いた口が塞がらない。
2015年以降、ネオニコの残留基準値がどんどん緩和されている。これについても農水の役人に質問したところ、確認し回答するということだったが、未だ回答は無い。
農薬メーカーは、欧米で使用禁止になったネオニコチノイド系農薬の日本での使用量を増やすために、残留基準値の緩和に躍起となっている。怖い話だ。