後世

先週末に、亡父の初盆と一周忌を兼ねた法要を行いました。そして偶然、父が勤務していた会社の株相続手続き完了のお知らせが届きました。


大阪の目立たぬ中小企業ですが、父はこの会社の役員として1960年代から「残業ゼロ」「奥様ボーナス」など斬新なアイディアを実現してきました。会社から近い旭区に自宅があった頃は、残業がないことから暇を持て余した独身男性社員が夜な夜な来て、父と麻雀していました。その頃、幼児だった私を膝にのせて麻雀にふけっていた方々が、後に社長を含む役員になっていました。


この会社の株は社員関係者限定で、利回りは10%以上です。毎年届く決算報告を認知症になるまでの父は利回りだけでなく細部にわたり確認して、「よし、大丈夫や。」と言ってました。

 

父が誇りとして働いていた会社の株は、私が相続しました。その手続きで会社に連絡したら、お一人だけ今も、直接父を知る人がいました。「父が貴社をとても大切にしていたので、株を相続させてきただきました。」と電話で伝えました。

 

父が引退したのは30年以上前です。私が2025年に定年になってからの30年後は2055年ですが、その時には私の国際誌論文も関わった関係者も、今の父の影響ほどは伝わっていないと思います。

以前にこのブログで書いたように、父は中学生で志願した帝国海軍最年少兵で、もしかしたら回天で死んでいたかもしれませんでした(回天が中学生まで対象にしていたことは私が知る限り、どのマスコミも報道していません)。父が日本に残したことほど、私は後世にまだ残していません。ふがいない娘で申し訳ないと思っています。。