水田では原則、無農薬・減農薬

かつて水田用除草剤CNPが信濃川や阿賀野川に流出して水道水に混入、胆嚢癌患者が全国比の2倍になっていたことが問題になった新潟県。その後の私の調査から、少なくとも現在の新潟市の水道水はネオニコチノイド系殺虫剤濃度は、EUの飲用水規制を超えないくらい低濃度に活性炭処理で除去されていました。
今回の新潟県長岡市長による下記の方針は水道水だけでなく、水田とそれにつながる河川の生態系の再生という面から、画期的です。新潟県佐渡市でトキ復活のためにネオニコなどの農薬を無農薬・減農薬した成功例が、後押ししているのかもしれません。
全国の自治体がこれに続き、あるいは超えれば、つまり「あらゆる食品の残留農薬を減らせ。」ではなく、「水田だけは原則無農薬・減農薬」にすれば、日本の水環境はヒトだけでなく魚、そして魚などに依存する鳥などにつながる広い範囲で、大幅に再生します。
そもそも全ての農産物に厳しい規制をかけたら、日本は規制がゆるい国から原材料を含む農産物を輸入できなくなります。食糧自給率が低い今の日本で、そんな規制は不可能です。でも米は自給できますから、厳しい規制をかけても大丈夫。