ヨシ植栽で消波堤を造ると大変なことになる

気象庁が今日発表した長期予報によると3~5月は東日本と西日本で「平年並みか高い」、6~8月は太平洋高気圧が強く張り出し、この高気圧の縁を回って暖かい空気が流れ込みやすくなる見込みで、すべての地域で「高い」だそうです。

夏については「顕著な高温になる可能性」も指摘されていて、2023年夏並の酷暑になるかもです。
霞ヶ浦ではアサザ植栽事業をきっかけに、湖岸沿いのかなりの部分に消波堤が設置されています。それでなくても温暖化で夏季の水温が上昇する中、消波堤の岸側は風呂のような暑さになります。陸水研の修論生が調べた2022年には37.4℃にも達しました。湖岸の水温は土浦市の気温と有意な相関があったので、来年夏の水温はさらに上昇し、よほど高温に強い魚以外は湖岸に寄りつけなくなると思います。
上記をまとめた論文は、下記のリンクから無料でダウンロードできます。

霞ヶ浦における夏季の湖岸水温

「ヨシを植えて水質を浄化する」などとデタラメな建前で湖岸に消波堤を造っている湖沼は霞ヶ浦だけではありません。消波堤に覚えがある方は、真夏の消波堤岸側の水温がどれくらいか確認してみてください(手を入れて「まるで風呂」だったら35℃は超えています)。