国土交通省に入る!

今の日本で環境関係の事業を行っている最大の省庁は、やはり国土交通省でしょう。
陸水研の卒業生にも、いずれは国土交通省に入って、環境面も踏まえた治水・利水施策を進めてほしいと思います。

国土交通省に入るには、国家公務員試験を受ける必要があります。そのうち国家公務員I種は、以下のように事務系と技術系があります。

事務系:行政、法律、経済、
技術系:理工 I (一般工学系)
理工 II (数理科学系)
理工 III (物理・地球科学系)
理工 IV (化学・生物・薬学系)
農学 I (農業科学系)
農学 II (農業工学系)
農学 III (森林・自然環境系)

このうち国土交通省の採用者は毎年100名前後、行政を除く事務系が3割、理工I(土木)が6割、残りが1割です。事務次官などに昇進できるのは理工I採用者のようです。
理工I採用者は、学卒だけでなく、修士卒も多いのが特徴です。
ちょっと調べたところ、河川局長など局長クラスの方の出身大学は東大卒以外も多く、東大卒が有利という面は文系よりも少ない感じがしました。
人数から見れば理工Iで60番以内に入っていないと採用されないことになりますが、面接もあるので、100番以内に入っていれば何とかなるケースがあるらしいと聞きました(逆に言うと、100番以内に入らないと熱意での挽回は困難ということですね)。

国家公務員試験を目指すのならば、一発勝負と考えるより、練習がてら学部4年や修士1年でも受けておくといいかもしれません。
土木に出る内容を勉強するための参考書として、私と同世代の方は、土木工学マニュアルというのが流行っていて使っていたそうです。水理学に関しては、オーム社の大学土木水理学オーム社)の開水路のところが、私でも読むことはできるくらい、平易な表現になっていると思います。またこのシリーズの「河川工学」は、治水や計画関連がよくまとまっています。