池の中でも。。。

前日の日記のタイトル「おおちがい」と同じタイトルにしたい発見がいっぱい!
月曜に宍塚大池から採ってきたサンプルを急いでさばいて、凍結乾燥して、突貫作業で安定同位体比、測り終えました!
え?何、この値???シベリアからサンゴ礁まで、深海底からヒマラヤまで、堆積物から植物プランクトン水草、海草、魚、鳥、ジュゴンと、いろんなサンプル測ってきましたけど、この宍塚大池のサンプルほど意外なサンプルは珍しいです。

まず、同じ水草のクロモなのに、炭素同位体比がノーマルかなあと思われる−28に対して、同じ池でも浮葉植物が生い茂る場所だと−35パーミル。また、とある植物は窒素同位体比が、浮葉植物におおわれるかどうかで、10位ちがう。浮葉植物が繁茂すると環境が激変すると常識的に知っていましたが、そのためにこれほど同位体比が変わるとは、ひたすら恐れ入りました。

同じ池の、同じ体長(10cm)のブラックバスブルーギルでは、やっぱりバスの方が肉食性が強そう。。。

思いがけない値が次々と出てきて、そのひとつひとつがその場所の水環境の物質循環からみた状況をクリアに示していて、I君はすっかり同位体の魅力にとりつかれたようでした。