東大地理の伝統を受け継ぐこの陸水学研究室の誕生を心からお喜びになり、貴重な蔵書をご寄付下さっていた西條八束先生が、昨日逝去されました。
西條先生は地理学教室の学生時代に吉村信吉先生に師事され、陸水学のご研究を始められました。その後、海洋学でも光合成の研究など世界的なお仕事をされました。名古屋大学水圏科学研究所では、その海陸通じた見識によって、水圏科学研究所の黄金時代を築かれました。
学問だけでなく、長良川河口堰問題を通じて、日本の河川行政の転換にも重要な役割を果たされました。今日、国土交通省のデータが公開されるきっかけになったのは、西條先生の地道な取り組みがあってのことだと思います。
この記事をお読みの方で西條先生と親交のあった方がおられましたら、よろしければ西條先生の思い出をrikusuigaku@excite.co.jpか、ご存知でしたら私の公式メールアドレスに送って下さい。
なお、お通夜ならびに告別式は、以下のとおり執り行われるそうです。
西條 八束 儀 10月9日逝去
通夜 10月11日（木）19:00〜
告別式 10月12日（金）12:30〜14:00
喪主 妻 西條 紀子
式場 平安会館 今池斎場 名古屋市千種区内山1-19-22
TEL.052-735-8899 FAX.052-735-8871
http://www.heiankaku.co.jp/sousai/saijou/imaike.html
●地下鉄東山線桜通線／今池下車1番出口徒歩3分
プロフィール
西条 八束（さいじょう やつか）
1924年詩人故西条八十氏の長男として東京にて生まれる。
名古屋大学名誉教授
専門は陸水学・海洋学。元日本陸水学会会長。
著書：「湖沼調査法」「日本の湖」「湖は生きている」「小宇宙としての湖」「新編湖沼調査法」「河川感潮域」など多数。
