屋久島の酸性雨

屋久島の川は、たとえば写真のようにゴロゴロした岩が花崗岩
が風化した砂と一緒に河口を作るなど、本州の川にはない独特の景観です。その独自性と樹林化とがどのような関係になるのか、調査中延々A先生と議論していましたが、結局、今回の調査データだけでは論証としては弱いだろうということになりました。なかなか一筋縄ではいきません。。。

オプションで水質調査も行いました。パックテストで硝酸が検出されたのは、島の北西部の一部だけでした。これは既報とも一致する傾向で、まだそれほど大陸からの酸性雨の影響が顕著でないようです。とはいえ、島の南にある民宿で聴いたところでは、今年の黄砂の時期、東京から脱出して以来アトピーも花粉症もおさまっていたのに、なぜか元花粉症患者はみな目がこれまでになく腫れて、大変だったそうです。
何より、硝酸が検出された島の北西部(栗生〜永田)の断崖絶
壁は、通れば必ず猿や鹿がでてくるような自然が豊富に残されたところで、そんなところから酸性雨の影響が広がっていくのかと思うと複雑な気持ちです。