化学物質とキレる子供たち

化学物質問題市民研究会のニュースレター「ピコ通信」144号は、陸水研のみなさんや、将来母親として子供を産み育てる若い女性に是非読んでほしい記事だらけです。どこからご紹介すればよいか悩んでしまいますが、あえてということで、エコチル調査の紹介記事から下記を抜粋しました。
無差別殺人やら、プラモデルを捨てられただけで家に放火するやら、心の病を疑われる事件が頻発している現在、その本当の原因が化学物質だとしたら。。。

                                                          • -

環境省/エコチル調査の進捗状況」記事より

3.精神神経発達分野の仮説
近年、特に2000 年以降において、自閉症注意欠陥多動性障害ADHD)の増加が認められる。臨床的にも人間関係のとり方に問題がある、あるいは感情の起伏が激しく、自分の感情や行動を抑制できない問題をもった子どもが増加している。また、社会的にも引きこもり、キレやすい子、共感性の低下などが問題となっている。こうした障害の増加は、遺伝的要因だけではなく、環境要因を調べる必要を示唆し、すでに多くの研究により化学物質と神経発達との関連が指摘されている。
古くは水俣病に見られるメチル水銀であり、カミネ油症にみられるPCB であり、近年においてはダイオキシンがあげられる。しかしながら、最近の小児の精神および行動の障害の増加がこれらの影響によることを示した研究は少ない。また、未知の化学物質が関与している可能性もある。

1) 胎児期および幼少期における環境中の化学物質への曝露が、その後の発達障害及び精神神経障害に関与している。
◯曝露要因の評価胎児期および幼少期に曝露した環境中の化学物質(残留性有機化学物質(ダイオキシン類、PCB、有機フッ素化合物、難燃材等)、重金属、内分泌攪乱物質、農薬、大気・室内空気汚染物質等)への評価を行う。
発達障害および精神障害の評価自閉症アスペルガー症候群自閉症スペクトラム、広汎性発達障害、PDD)、ADHD、LD、Dislexia(読み書き障害)、感情障害(うつ、躁うつ)、行為障害(食行動異常(拒食・過食)等)、強迫性障害適応障害PTSD統合失調症精神遅滞、知的障害、性同一性障害等、発達障害および精神障害の評価を行う。


(追伸)144号、いつものように扉に貼っておきます。