ネオニコチノイド使用量と子供の精神・行動障害の増加曲線が極似

環境省では10万組の子どもとその両親が参加する、エコチル調査と呼ばれる大規模な疫学調査を2011年から実施しています。下の写真はこの調査の実施が決定される前に、環境省が必要性の説明としてホームページで公開していた資料の一部です(今はリンク切れです)。
私は「この調査では全国共通で影響を与える原因物質は特定できない」と当時も今も考えています。なぜなら、化学物質として水道水から検出されるものは対象になっていないからです。下の写真のように全国規模で増加が見られるのなら、全国規模で必ず摂取するものの中に含まれるものが怪しいはずです。であれば生きていく上で欠かせない水(水道水)の中にあるものが最も怪しいわけで、消毒副生物や塩素消毒で分解されない農薬(ネオニコチノイドはまさしくそうです)が最有力候補のハズです。

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先天異常については、どの異常でも1970年代から徐々に増加しているので、原因の特定は難しいと思います。しかし「精神及び行動の障害の受療率」は1972年から1993年までは比較的一定で、1993年から急上昇しているように見えませんか?1993年から急上昇し、かつ精神や行動に影響を与えるかもしれない物質、かつ水道水から検出される物質と言えば、これではないでしょうか。

www.m-yamamuro.com

ネオニコチノイドが子供の脳発達異常に与える影響については、下記リンクに解説がありました。
stop-neonicotinoid.com/wp-content/uploads/2017/10/IMG_20171010_0001.pdf
もし水道水にも分解されることなく入ってしまうネオニコチノイドが人の脳に悪影響を与えるのだとしたら、近年、異常な犯罪が増えている理由も説明できるような気がします。
ただし、化学物質が人間に与える影響を科学的に立証するのは、極めて困難です。完全に証明されるまで危ないかもしれないけど許容するのか、予防原則に立つのか、私達の総意が示されねばなりません。
私が予防原則に立つEUに娘を行かせているのは、日本ではまだまだ予防原則が一般に支持されていないからです。大変残念なことですが、娘には日本には帰ってほしくないと考えています。結婚してハンディキャップを負った子供を出産したときに、一番苦労するのは娘だと思うからです。