さわやか自然百景「大阪湾 成ヶ島」

成ヶ島は阪神工業地帯を抱える大阪湾の入り口、紀伊水道に浮かぶ周囲6キロほどの無人島です。大都会に近い場所ながら、驚くほど多種多様な動植物にあふれています。ハマボウの花が咲く夏、島の西側に広がる干潟では、絶滅の危機にひんしているハクセンシオマネキが求愛のダンスを見せます。大潮の日になると、山からベンケイガニが産卵のために海岸を訪れます。干潟に続く海の中でも、アマモを隠れ家に小さな生き物たちが身を潜めて暮らしていていました。小さな無人島に息づく貴重な自然を見つめました。
番組ホームページより)

日曜の朝は家族は起きるのが遅くて、ひとりで食事していてもつまらないのでテレビをつけたら、ニュースの後が上記の番組でした。私は大阪出身ですが、大阪湾にこんな無人島があって、立派なアマモ場があるのに驚きました。映像もとても綺麗で、なかなかセンスのあるディレクターだと感心していたら、さきほど卒業生から「明日(26日)、16:05〜16:19に再放送があります。見て下さい!」とのメールが。一昨年度卒業生のM君が企画提案した番組でした。ウミガメも来るかと狙っていたそうですが、今回はお預けだったそうです。

映像の影響はとても大きいです。今日も相談に来られた方に、水草保護と称して消波堤を作ると自然環境がどう改悪されるのか、アサザ基金が提案して造られた霞ヶ浦の写真をお見せしました(例えば2010年11月12日記事)。アサザ基金がホームページに載せている写真と同じ場所の現在の状況(セイタカアワダチソウが群生し、湖岸は水草ではなく樹木が並ぶ)は、彼らが吹聴しているような自然再生には実際はなっていないことが一目瞭然で、私が何を危惧しているのかすぐに理解していただけました。

M君にはこれからも経験を積んで、自然環境や保全について、世の中で誤解されていること、見過ごされていることを伝えていってほしいと思います。