アサザがもたらす酸欠

今日は2度目の霞ヶ浦堆積物調査に出かけました。ついでなので、溶存酸素濃度も測定しました。
写真は霞ヶ浦の境島地区にある、NPO法人アサザ基金アサザの植栽を行っているところです。
私はかねてより、科学的な常識として、閉鎖的にした水域の表面を浮葉植物が覆うと酸欠になると指摘してきました。案の定、底から10cm上の酸素は0.3mg/lと、無酸素に近い状態でした。表層10cmでさえも、2.2mg/lと貧酸素化していました。
アサザ基金のホームページには、本日時点でもなお、
アサザは水面に浮く葉から茎が湖底に向かって伸び、そのまま湖底の土の中の地下茎につながっています。水面に浮くたくさんの葉のそれぞれには小さな穴がいくつも開いていて、ここから酸素の少ない湖底の根にまで空気中の酸素を水中の茎を通して送っています。アサザはこのような通気システムを持っているため、アサザ群落の下の水底には酸素が根から供給されます。」
とありました。
http://www.kasumigaura.net/asaza/03activity/01lake/01sizen/index.html#shizen-1
ホームページに何を書いても自由かもしれませんが、事実としてあり得ないことを書くのは、子供たちに環境教育を行う団体としていかがなものでしょうか。
今後もこの団体の主張がいかに非科学的で、環境教育として問題があるかをデータとして蓄積し、関係自治体の教育委員会などに問題提起しようと考えています。