ハロウィーンのカボチャ

庭ではコルチカムが咲いています。
ヒガンバナのように、まず花が咲き、その後で葉がでてきます。
ヒガンバナと違うのは球根が大きくて、机の上に置いていても時期が来れば花が咲くことです。
高校1年の頃は、この球根をいくつも買い込んで、部活(生物部)で顧問からお借りした文献を書写し(顧問いわく、コピーなんてするから覚えないんだ。全部書き写しなさい!)、それに従ってコルチカムからコルヒチンを抽出していました。夏まで取り組んでいた「アメリカシロヒトリの異常発生は収束するか?」の研究が一段落し、今度は植物をやろうと思ったのでした。それで取り組んだのが巨大カボチャプロジェクト。大きなカボチャを作れたら、ビアフラのような飢餓で苦しむ国に役立つかと。コルヒチン処理すると倍数体ができ、それが巨大化につながると期待したのでした。
しかしながらアメリカへの交換留学試験に合格してしまい、処理した種がどんなカボチャに育つかは後輩に託して、高2の7月にマサチューセッツ州に渡米。秋になって目にしたのが、ハロウィーンのお化けカボチャでした。1970年代の日本には、ハロウィーンでは巨大なカボチャが登場するなんて情報、全くなかったのです。
「何だ、もうあるじゃん。。。」
あの、数ヶ月かけてコルヒチンを抽出した努力は何だったんだとひどくガッカリしたのですが、ハロウィーン自体は楽しかったからよしとしました。
今は日本でも、ハロウィーンのお化けカボチャをあしらったお菓子やらグッズやらが氾濫しています。隔世の感です。