霞ヶ浦でのアサザ植栽事業を子供達の教育から排除しましょう

アサザ基金ホームページの2011年6月10日記事に「帝国書院の「中学校社会科地図」にアサザプロジェクトが紹介されています。 」とあります。そこをクリックすると下記の紹介があります。
現時点でのURLはhttp://www.kasumigaura.net/asaza/01about/03media/book/index.htmlです。
(このブログを見て削除するかもしれませんが)

私の娘はまさしくこの地図帳を使っているので探したのですが、アサザプロジェクトの記載はありませんでした。不思議に思って帝国書院に問い合わせたところ、来年度に発行する地図帳の内容で、6月10日は検定に通った直後だったそうです。
まだ世に出ていない地図帳の内容を、なぜアサザ基金は知っているのでしょうか?
確認したところ、「茨城県資料ほか」として、小中学校のビオトープ霞ヶ浦流域に広がっている図があります。しかし茨城県は、このような図を持っていません。アサザ基金の「学校ビオトープネットワーク」の図がそのまま転写されていました。
また「水質浄化に効果があるとされるアサザの生息地が急減したため、アサザを育てて水辺に植え、アサザとその生育環境を守る運動が行われています。」とあります。茨城県や関連機関は、この内容は意図的な虚偽や間違いが多く、帝国書院に修正を要求したそうです。しかし検定を通ったものは修正できないので、正誤表などで対応することになったそうです。
ちなみにアサザに水質浄化機能がないことは、私がブログで指摘し続けてきました。するとサザ基金は「アサザ基金アサザに水質浄化機能があるなどといったことはない」と主張するようになりました。たとえば自然保護関係のメーリスでも「アサザ基金では『アサザで湖の水質を浄化する』などと全く主張していませんが(これまで発表した文章やホームページなど)、山室氏は勝手にそのように主張していると決め付け、批判を繰り返しています。」と断言しています(Wildelife13039)。そうであればなぜ事前に内容を知っていたのに、帝国書院に「水質浄化効果はない」と伝えたなかったのでしょう?さらには、「水質浄化機能がある」という問題がある内容を、中学校で配布される9ヶ月も前に「アサザの里親制度が紹介されている」とホームページで宣伝しているのでしょう?

この問題には昨年気づいたのですが、上記のように検定を通った時点で修正はできないので、この時期まで指摘を控えていました。環境教育に関心のある方々、中学生を持つ保護者の方々に注意喚起したいと考えたからです。正誤表は紛失しやすいので、しっかり貼り付けておいてください。
来月になってこの地図帳が発行されましたら、地図帳の内容も写真で公開し、改めて問題点を指摘します(追伸:4月1日記事で指摘しました)。

アサザを植えることで水質が浄化するなどと子供たちが本当に信じてしまったら、家庭排水から有機物を減らすなど、湖に流入する汚濁を減らす地道な努力がかすんでしまいます(地図帳ではまさにこの点について、欺瞞に満ちた図が掲載されています。下水道普及率の増加などで水質が維持されているのに、人口と水質指標だけを掲載して下水道普及率などを示していません)。
特に茨城県にお住まいの方は、ご検討よろしくお願いいたします。