大阪市水道記念館

淀川水系の淡水魚や貝、水草など約1万個体を飼育するノーハウを有する施設が閉鎖の危機に立っています。大阪市の水道記念館です。同館のホームページはアクセスできない状態になっていますが、どれだけ貴重な水生生物が飼育されているか、下記でご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?v=NLoj55WF4Og&feature=youtu.be
また存続を求める方達によるFacebookこちら

以下、読売新聞2012年7月20日より。

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国の天然記念物・イタセンパラなど淀川水系に生息する約150種の淡水魚や水生生物を飼育・展示する大阪市の水道記念館(東淀川区)が、今年4月から休館している。橋下市長は19日、府水生生物センター(寝屋川市)への希少種の移管を検討する方針を示したが、自然保護団体などは、記念館の存続や飼育するすべての生物の保存を求めている。(阿部健)
記念館は1914年(大正3年)築の配水ポンプ場を活用し、水道局が95年に開館。赤れんがの建物で、国の登録有形文化財に指定されている。水道の歴史などに加え、水源の淀川水系で採取した淡水魚や貝、水草など約1万個体を飼育・展示。イタセンパラについては環境省の許可を得て繁殖にも取り組み、全国の水族館が所有する数の約9割の1000匹を飼育する。
同局は、運営を委託した外郭団体との長期契約が昨年度で切れたことなどから、4月から一時休館。運営法や魚の譲渡などを検討している。
これに対し、大学教授らでつくる大阪自然環境保全協会は18日、橋下市長ら宛てに要望書を提出。記念館の保有する日本産淡水魚の種類数は全国有数として、「淀川水系固有の生物を保存する貴重な施設」と指摘、全種の保存などを求めた。「西日本自然史系博物館ネットワーク」も今年4月に同様の見解を発表した。