シャジクモ類には、体の表面に石灰質を沈着する種類と、しない種類があると言われていました。
陸水研のKさんがエネルギー分散型X線分光分析装置(EDS)付きの走査型電子顕微鏡で観察したところ、これまで石灰化が報告されていなかったタイプのシャジクモ類が、草体の内部に石灰質を沈着していることを発見しました。シャジクモ類の石灰質は、安定同位体比分析によって古環境復元に用いられています。この石灰質が草体の外で分泌されるのか、中に分泌されるかによって、安定同位体比が変わってくる可能性があります。
植物の石灰化の意味や、古環境指標へのインパクトがあるこの発見、Kさんが卒業して3年目になる一昨日、国際誌に受理されました。反響が楽しみです。