大学の屋上では、様々な容器でアサザを育てて観察しています。
大きなゴミバケツでは6月9日にアサザの芽生えが観察されたのですが、今も芽生えが続いています。春先に水位低下などしていないにも関わらず、です(某団体は、霞ヶ浦では水位を高くしているからアサザが減ったと主張しています)。
昨年は消波工によって細粒化と有機汚濁が進み、アサザが植栽されなくなった境島地区の堆積物を掘ってきて、特注した深めの容器にいれて麻生地区のアサザを植えました。
植えた直後からアサザは勢いよく成長し、1年経った今年もこのとおりです。予想では枯れると思っていたのですが、どうやら池干し効果があったようです。
昨年度、ザリガニの共食い実験に使った浅めの容器を使って、アサザとトチカガミの競争実験を始めました。左側は植物遺骸が多い堆積物、右側は砂をいれました。
F先生のご指導のもと、アサザについて調べれば調べるほど、この植物については生態学的知見が非常に乏しい段階で、思い込みに近い説が一人歩きしてしまったのだと改めて感じています。こういった観察も蓄積した上で、いつか「アサザという植物−その虚像と実像」みたいな本を書けたらと思ったりします。