21日のシジミ研究会で、霞ヶ浦湖水を使ったヤマトシジミ育成実験が紹介されていました。涸沼から採苗したシジミ稚貝をネットにいれて霞ヶ浦に垂下して飼育したところ、涸沼で同じようにして飼育したものよりも生残率が高く、生長量は涸沼と変わらなかったそうです。
シジミで問題がなかったということは、霞ヶ浦でイシガイなどがほぼ全滅状態なのは水のせいではなく、底質に何らかの問題がある可能性を示しているのかもしれません。ヤマトシジミを霞ヶ浦堆積物に播いたら育つのかどうか、是非試験していただければと思いました。
今回の研究会には八郎湖関係者も来られていました。アサザを植えれば水質がよくなると言われて植えたけれども、全然アオコは減らない。あとはシジミしかない、と思って来られたそうです。
私がヨシやアサザを植えることでCODを減らす効果は全くないと発表したところ、言われて見ればその通りだと納得されていました。
八郎湖の場合、アオコを出さないようにするだけなら、ほぼ確実な方法があります。あまりにも当たり前過ぎるので誰かが論文にしていると思っていたのですが、その方からは「そんな方法、聞いたことがないので、是非論文にしてください。」と言われました。私には当たり前のことが、世の中では論文になっていないことって、まだまだあるようです。