日経サイエンスには、しばしば目からウロコ的な記事があって楽しめます。
例えば2014年1月号「海の生物を脅かす陸の病原体」では、人間やペット、家畜起源の病原体がラッコやイルカに感染して死に至らしめているとありました。陸と海の緩衝地帯である湿地減少による浄化効果の減少や、畜産排水の川への垂れ流しなどが原因ではないかとされています。
「微生物の遊泳ワザ」は、1919年にボストンで起きたシロップ流出事件から始まります。市街地でシロップに飲み込まれた人や家畜は、助け無しには脱出できなかったそうです。細菌などの微生物はサイズが小さいために、水中での移動は人間にとってシロップの中を移動するようなものなのだそうです。非常に粘性が高い中で動き回るために、微生物が繰り出すあの手、この手が紹介されていました。