英文校閲

若手のみなさんが国際誌に投稿するときには、身近にNativeで専門が近いPhDがいて見てくれるという恵まれた環境でなければ、プロの校閲業者に見てもらいましょう。投稿が集中する国際誌だと、英語がひどいだけでリジェクトになる場合もあります。
校閲業者もピンキリなので、校閲結果を鵜呑みにせず、疑問に思ったことはしつこく確認しましょう。その対応が丁寧でなければ、次は別の業者にしましょう。
校閲をお願いするときは専門分野を詳しく説明して、できるだけ専門が近い方にチェックしてもらうことが重要です。特に和文英訳をお願いする際は、専門用語がひとつ違うだけでリジェクトされることがあるので要注意です。このブログでSpringer Plusに掲載した修論を何度かご紹介しましたが、あの論文は10誌くらいからリジェクトを受けました。うち半分の雑誌が、専門用語がおかしいことを理由にしていました。私自身がシャジクモの形態については専門ではなかったので、どの用語がおかしいのか見つけるのに時間がかかりました。
実は私自身が若かった頃は、Limnology and Oceanography(L&O)の4本も含めて、共著者と自分でチェックしただけで投稿していました。交通事故で脳がやられる前で英語力が今と雲泥の差だったこともありますが、当時はEditor in Chiefもおおらかな方達で、例えばサンゴの窒素固定を報告した論文は「英語はひどいけど、この発見は素晴らしい。英語は私が添削したから、内容があっているか確認しなさい。」と、即受理で戻って来ました。最近またL&Oに投稿しましたが、かつてののどかな雰囲気とは全然違ってました。
いつ頃から校閲業者に出し始めたか記憶が曖昧ですが、脳脊髄液減少症がひどかったときは、IFが高い雑誌は避けて投稿していました。その間にIFの高い雑誌の環境が大きく変わったのでしょうね。