今日は千葉県の水環境関係の会議に出ていました。
千葉県の河川、湖沼、海域の水質(BOD、COD)の昭和47年から平成24年までの変化がグラフになっていて、河川や海域の数値は近年は横ばいとはいえ、公害列島と言われた昭和47年頃よりははるかに改善されていました。
ところが印旛沼はむしろ、悪化の一途をたどっているようです。原因として土地利用の変化や内部生産の増加などが考えられるそうですが、確定していないようです。
手賀沼では導水事業によって、明らかに水質が改善されています。導水されている利根川の水質は決してよくはないのですが、滞留時間が減ったことでCODが減ったのです(これについては受理された共著で証明しています)。
今日の会議は水質モニタリングの方法についての諮問で、水質悪化の原因の検討は、第六期湖沼保全計画の策定に合わせてこれから行われるそうです。土地利用の変化が原因かどうかはGISなどを使って定量的に検討できると思いますし、内部負荷の可能性についても、酸素濃度と対応しているかなどである程度推定はできるように思います。以前に印旛沼に行った時に、至る所でアサザが植栽されヒシも繁茂していましたし、抽水植物の影響もありそうでした。それらから出る有機物の影響も検討する価値はあると思います。