高齢化社会の学会

昨日は荷物の運搬で、大田区にある息子のアパートまでドライブしました。近所のスーパーは通常営業していて、高齢のご夫婦やご家族が目立ちました。私は20代後半に近いところに住んでいましたが、その頃の正月のスーパーは、これほど高齢者が多いという印象はありませんでした。日本が確実に高齢化社会になっていること、東京でもそれは例外ではないことを感じました。
昨年まで会長をしていた陸水学会では、正会員が年当たりほぼ一定数減少しています。水関係の他学会もやはり正会員は減少傾向です。水関係の研究に関わる方が退職する数と新たに研究者になる数とでは、高齢化社会では後者の方が少ないために、一定数が減っていくのだと思われます。
だとすると、研究を職業にする方だけをターゲットにしていると、会員数の減少に歯止めがかからないことになります。加えて、ネットの発達により学会に入らなくてもある程度の情報は無料で入手できますし、学会誌もJ stageなどで無料で公開されているものが増えています。会員であるが故のメリットは、かつてより明らかに低下しています。
陸水学会の場合、最悪のシナリオだと2026年に昨年度と同様の危機にまた見舞われそうです。あと4年くらいで発想の転換を伴う改革ができるかどうかが鍵ですが、できなかったときの受け皿をどのように準備するかも考えておく必要がありそうです。