生命の起源は海ではない?

最新の日経サイエンスの表紙に「特集 生命の起源 それは海ではなかった」とあり、驚いて記事を読んでみました。
特集といっても2つしか記事はなく、1つは日本発の研究で、地下深部で大きさやゲノムサイズが他の微生物より有意に小さい「CPR」と呼ばれる微生物群が優占していて、これが始原生物ではないかとの説。もうひとつはオーストラリア発の研究で、火山性の温泉で始原生物が進化したのではないか、との説。
前者はともかく後者については、ラン藻類が大量に酸素を放出するまでの地球は強度な紫外線を浴びていたことを配慮していないのではと思いました。
また、最初に自己増殖する微生物が発生したのは海という液体ではなく岩石だったにしても、その後、微生物の多様性が増加し、やがて真核生物が発生したのは海だったことまで否定することにはならないと感じました。
なお、下記はご紹介した最新号のダイジェストへのリンクです。
http://www.nikkei-science.com/wp-content/uploads/2018/01/201803digest.pdf