川えびを食べよう!

茨城県にある霞ヶ浦北浦は、川えび(テナガエビ)の漁獲量が全国一なんだそうです。霞ヶ浦西浦(西側にある、いわゆる「霞ヶ浦」)よりも集水域が少なく、水田からの殺虫剤が少ないからだろうと思います。エビ類は昆虫と同じ節足動物なので、ネオニコチノイドが流入する某湖沼では激減しています。

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あまり知られていませんが、殻ごと食べるエビは、チーズや牛乳よりも多くカルシウムが含まれています。なので私は出張先でエビ類やアミ類を乾燥したものが売られていたら、炒め物に混ぜるために買うようにしています。

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意外だったのは、DHA・EPAが豊富とあったことです。これらの脂肪酸は珪藻という植物に多く含まれているので、珪藻を食べるのなら多いだろうということは予想できますが、シラスのように茹でると煮汁に溶け出してしまうはずです。茹でずにそのまま乾燥しているのか、あるいは殻に覆われているから茹でても溶け出しにくいのか。
いずれにしてもカルシウムとDHA・EPAが豊富ということは、骨粗しょう症や認知症予防によい食材ですね。海の水産資源はサンマのように中国や台湾などにとられて漁獲が減る一方ですが、湖沼の水産資源は自国で管理できます。また漁獲を通じて富栄養化防止にもなります。湖沼の水産資源の消費量は、もっと増えるべきだと思います。
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ポスターの説明より
霞ヶ浦産てながえびは、カルシウムが乳類の中で最も多く含まれているパルメザンチーズよりも多く含まれています。また他のえびよりもDHA・EPAが多く含まれています。
図は可食部100gあたりの含有値