宍道湖ではシオグサと呼ばれる底生緑藻が異常繁茂していて、一部の地元研究者が「塩分が高くなると、もっとひどいことになる。」と言いふらしているようです。
シオグサ属(Cladophora)は名前に「塩」とありますが、淡水から海水まで幅広く分布し、海外ではむしろ淡水湖沼で問題になっています。近年は貧栄養湖沼でもシオグサを含む底生緑藻が異常繁茂するようになり、なぜそうなるのかメカニズムは解明されていません。そこでアメリカではNSFの助成を受けて、下記のようにワークショップが開催されることになりました。私は招待されたのですが都合をつけれそうになく、パスする可能性大です。
We are writing to invite you to participate in “Littoral Greening: A Workshop to Understand the Drivers of Attached Filamentous Algal Blooms in Pristine Lakes”. A puzzling pattern of coastal degradation is occurring in lakes around the world in which filamentous algal blooms (FABs) are transforming shallow, nearshore habitats of clear lakes with high water quality and low nutrient concentrations. A concerted scientific effort is needed to understand why benthic FABs are increasingly common in oligotrophic lakes. The workshop’s goal is to develop a conceptual model describing the drivers of this phenomenon and their interactions.
宍道湖ではこれまでも、地元研究者が根拠レスなことを吹聴していました。「宍道湖の湖岸には昔はヨシが生えていたが、護岸工事によってなくなった」とか、「シジミが減ったのは上流にダムができてシリカ欠損が起こったため」とか。今回のシオグサも、まだ増加の原因が解明されていないのに、宍道湖の塩分を低く抑えればよいととられかねないウソを言いふらすのだけは、本当にやめてほしいものです。