温暖化なのに北方外来種が侵入する琵琶湖?

滋賀県琵琶湖環境科学研究センターが一般向けに発行している「びわ湖みらい」34号が郵送で届きました。最後のページに、1977年から近年までのプランクトン異常発生の歴史がまとめられていました。
それによると1993年までは富栄養化で特徴付けられ、北湖で淡水赤潮、南湖でラン藻類アナベナによるアオコが発生するようになりました。
以後1998年までは、北湖でもアオコが観測されるようになり、南湖では付着藻類の大量繁茂が見られるようになり、その原因を異常気象としています。
そして1999年から近年については、北米やヨーロッパに分布する大型のプルカリアミジンコの発生、北方由来のアファニゾメノンの大量発生、日本の湖沼では報告例がなかった大型緑藻ミクラステリアスの発生を挙げ、外来プランクト種の侵入が水質に影響を与えた時期とまとめています。
しっくりこない説明だと思いました。
異常気象は1994~1998年よりは、近年の方が顕著だと思います。そして西日本の近年の異常気象は豪雨と猛暑なのに、近年侵入している外来種は北方系のものが中心のようです。温暖化が進んでいるのに、なぜ北方系が侵入してくるのでしょう。
一般向け、かつ限られた紙面だからとは思いますが、もうすこし突っ込んで記載をしてほしいと思いました。
さらに言えば、現在ホームページで見られるのは2月に発行された33号です。学会誌ではないのですから、発行と同時にホームページでも閲覧できるようにしていただきたいと思いました。