アサザ植栽事業のなれの果て

2008年時点の霞ヶ浦根田の、アサザ植栽地です。Google Earth のストリートビューからとってきました。沖合に消波堤が見えます。アサザを波から守るとして作られたものです。

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2000年に工事が行われた頃の写真です(出典:霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策評価報告書(2014))。「タイプ4」と書かれた方です。

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そして現在はこうなっています。

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工事をした頃は「アサザを保護しています」とか「植生帯を保全しています」といった看板が出ていましたが、さすがにここまでジャングル化して保全でも何でも無いことがあからさまになって「ヤバイ」と思ったのでしょうか、現在は看板は一切ありません。今度、消波堤の内側を観察に行く予定です。2012年時点で歩くとふわふわする腐泥状態だったので、今はヘドロ化しているか埋め立て地になっているかだと思います。

こういった税金の無駄遣い・環境破壊が全国の湖沼で行われている「植生帯再生・保全事業」と思って間違いないです(ヨシもです)。

(追伸)

千葉県が手賀沼で「水質浄化」と称するヨシ植栽をやめないのは県の責任だと思いますが、霞ヶ浦のアサザ植栽は、地元住民が反対していたのに強行させた某生態学者と某NPOの責任だと思っています(「アサザ基金の欺瞞」にメモ的にいろいろ書いておきました)。当時、国交省も「これはおかしいのでは?」と思って地元の研究者に問い合わせていたと複数の人から聞いています。