モルヌピラビルは切り札になるか?

本日、新型コロナウイルス経口治療薬として米メルク社製「モルヌピラビル」が薬事承認されました。後藤厚労相が「国民が安心して暮らせるための切り札になる。わが国の新型コロナ対策を大きく前進させると確信している」と発言したと報道されています。

ネットで調べたところ、世界で初めてこの薬を承認したのはイギリスのようです。11月初めのことです。患者に投与して得られた結果から有効性を考慮して、追加発注を決める予定と報道されています。この時点での臨床試験はわずか715名分しかなかったからでしょう。

それから約2ヶ月弱後の12月22日、米国食品医薬品局がファイザー社製の新型コロナウイルス経口治療薬「パクスロビド」に緊急使用許可を出しました。アメリカでコロナ飲み薬が認められるのはこれが初めてで、モルヌピラビルはアメリカではまだ審査中だそうです。

さらには同じ12月22日にフランスがモルヌピラビルの発注を取り消し、代わりに米ファイザーのパクスロビドを調達する方針と発表したことが報道されました。取り消しの理由は「最新の臨床試験結果で期待されたほどの効果が得られなかったと判断したため。」とされています。

私がネットで得られる程度の情報は厚労省も官邸も知っているハズで、それでも「切り札になる」と言い切るからには、マル秘情報をお持ちなのでしょうね。