そうなるだろうとは思っていましたが、ジャニーズ事務所の会見以降、どの番組でもニュースで重点的に報道されています。
圧倒的権力を背景にした加害者、その加害者により成功し世に出ることの無かった被害者達を救おうとしなかったタレント達、過去に問題になった際に徹底的に報道しなかったマスコミ。。
つい最近も、大学でパワハラに遭っているとの相談メールがありました。教員と学生の間にはジャニーズの加害者と被害者と同様に圧倒的な力の差があり、それがパワハラ・セクハラにつながるのは同じ構造です。
大学でハラスメントにあって泣き寝入りをしてきた被害者の数は、過去から全国で累計すれば、ジャニーズの被害者をはるかに超えるだろうと思います。
「ジャニーズの被害者がどのように救済されるかを注視」とのコメントを多く見ます。今回これほど世間が注目しているジャニーズ被害者でさえこれまで泣き寝入りに終わっていたように、ハラスメント被害者の大部分が、訴える術も力もありません。
必ずしも十分ではないものの、殺人などの故意の犯罪行為により死亡された被害者のご遺族や、重傷病を負ったり障害が残ることとなった被害者に対しては、国が犯罪被害者等給付金を支給する制度があります。ハラスメントによる心の傷は外から見えないというデリケートな点がありますが、個々の組織の自浄作用でハラスメントが無くなることはあり得ません。国としてハラスメント被害者が訴えやすい窓口や救済制度を設けるなどを提案するコメントが、この機会に出てこないものでしょうか。