魚はなぜ減った?

定年まであと2年なのだから、口頭発表や講演はなるべく控えて論文執筆!との方針に反して、年明け1月に2つも講演を引き受けてしまいました。依頼されたのはどちらも魚関係の組織です。

「宍道湖でウナギやワカサギの漁獲量が激減したのはネオニコチノイドによって餌が減ったから」と論じた私のScience論文から、魚が減ったと思っていたがそういうことだったのか。。と感じたからだそうです。

宍道湖は低塩分の汽水湖で、この塩分では種多様性が水界生態系の中でもかなり少なくなることから生態系が単純で、定量的な議論がやりやすいです。淡水や海水ではそうはいかず、また宍道湖のように各種機関によるデータも揃っていないことから、「魚が減った主因はネオニコ」と言えるケースはまだ見つかっていません。

だからこそ「こういう観点から証拠が見つからないでしょうか?」的な講演にすれば手がかりが増えるかもと思って引き受けたのでした。

どんなんことでも諦めなければ、いつかは解決できるはず。。