静岡県はリニアを許可してはならない

川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選が26日投開票され、無所属の新人で前浜松市長の鈴木康友氏(立憲民主、国民民主推薦)が、同じく無所属新人で元県副知事の大村慎一氏(自民推薦)を破り初当選しました。
15年間にわたり県政を担った川勝平太前知事はリニア静岡工区を巡り、県内を流れる大井川の水量減少や南アルプスの環境への影響を考慮して明確に反対姿勢を示してきました。
今回の知事選で、共産党公認の森氏は自然環境を破壊するなどとして「リニア建設ストップを求める」と主張。鈴木氏は環境と両立しながらリニアを推進する考えで「水と生態系を守る」と強調。大村氏も推進の立場で「大井川の水と環境をしっかり守って進めていく」と訴えていたそうです。

 活断層がずれてもダメージを受けないトンネルを造る技術は、現時点でこの世に存在しません。あれだけ活断層が集中する地域を延々トンネルを通すこと自体、バカかと思います。
さらには、JR東海には環境を保全する意識は皆無です。トンネルを掘削した土は近くの山林に建設残土として廃棄されますが、それまで地層中で水に触れていなかった重金属が雨にさらされ渓流にしみ出します。そのため、「渓流近くでは水質基準である亜鉛(魚に影響を与える)をちゃんと調べるのでしょうね?」と長野県の環境アセスで確認したところ、JR東海は「土壌基準ではないので、亜鉛は調べません。」と答えていました。

 こんなJR東海ですから「環境保全を進めます」と言っても信用してはなりません(上記答弁は詐欺行為だと私は思います)。
リニアが完成すると大阪~東京が1時間ということですが、既に飛行機で1時間で行けますし、飛行機なら地震の影響は鉄道よりはるかに小さいです。
リスクも環境への影響も大きく経費もかかるリニアを推進・賛同するマインドが、私には全く理解できません。新知事は絶対にリニアを許可すべきではありません。