修士論文ポスター発表

昨日12月2日はM2の学生さん達による修士論文ポスター発表会でした。海洋研の学生さんたちも来て、50人が約1時間づつ2交代制で発表します。
日頃お話を聞けない海洋研の学生さんの発表に「あおうなぎ」というものがありました。江戸時代くらいに西日本で「あおうなぎ」と称されるうなぎがいて、美味とされていたそうです。それはいったいどういうウナギかを調べたものでした。結果、「あおうなぎ」とされるものと似たうなぎは現在は汽水域から海域でとれて、形態は淡水域のうなぎと多少異なるが遺伝的には差異はない、蒲焼きにして試食したが、味も変わらないとの結論でした。
そこで私が茶々をいれて、「西日本のうなぎなんだから、関東風の蒲焼きではダメ。関西風じゃないと」汽水湖である宍道湖や中海の天然ウナギは、明らかにおいしいです。宍道湖ではフナも刺身にして食べるくらいで、おそらく汽水から海水だと浸透圧調節の関係でうまみが増すとか、生臭さが減るなどを昔の人が気づいていたのではないでしょうか。
陸域の学生さんの発表では、屋久鹿の分布が島の北東斜面に集中するという発表に注目しました。確かにあのあたりは鹿に何度も遭遇しましたが、他と比べて2桁も多いとは。まずいことに、ここは酸性雨の影響も受けやすいところです。鹿による食害と酸性雨によって、カタストロフィックに森林が崩壊してしまうかもしれないと、怖くなりました。
M2の学生さんたちは、このあと1月31日が論文提出締め切り、2月9・10日が発表会です。