手賀沼実習2日目

10日はカゴ網による魚類調査と手賀沼横断水質調査を行いました。
手賀沼のハスは花が葉の下に隠れるので、鑑賞にはあまり適していません。

コガネムシ、お食事中でしょうか。

昨年の今頃来た時には目立たなかった特定外来種のナガエツルノゲイトウの群落。北千葉導水近くの湖岸でこの通りです。

ところで、この近くのヨシ群落に隠れて、アサザがひっそり咲いていました。霞ヶ浦で、かつてのアサザは波当たりのない内湖で、楚々と咲いていたはずです(関連情報を近々アップします)。
私は「生態学琵琶湖賞」を受賞しましたが、生態学会には入っていません。なぜなら生態学とはフィールドでの観察をある程度重んじるはずですし、そして自然とは失われてしまっては決して完全に元に戻ることはないことを一番知っている学問の学会であるはずなのに、フィールドデータに基づかないことを平気で発言し、ビオトープで自然は再生できるとでもいいたげな発言をする人物が大物と目されていたからです。
今、生態学会にお願いしたいのは、日本の生態学は本当に、アサザの植栽を霞ヶ浦で行うことを自然再生と考えているのか、学会としての立場を明確にしていただくことです。なぜならこの事業を推奨したのは、もと生態学会長だからです。本来はある程度流動があり、砂場であったところを囲んで「アサザの大群落」を作る行為は、いわば高山に「コマクサの大群落」を作るような行為ではないでしょうか。それは生態学会では「自然再生」とみなされることなのでしょうか。