ヒシの実

上海郊外では果物屋でヒシの実が売られていました。赤いプラスチックの容器に入っているのが生、バナナの前にあるのがゆでたものです。上海周辺では普通に食べているようで、買ったものを夕食時に食堂に持ち込んだら、20代の若い男性店員が食べ方を教えてくれました。
ヒシは英語ではwater chest nut(水の栗)ですが、確かに栗に似た甘くて好ましい風味で、果物屋で売られている理由がよく分かりました。
今年82歳になる父親は農家の三男坊だったのですが、子供の頃は調度今頃、ため池でヒシの実をとって、ゆでた物が夕食に並んだそうです。ため池にはなぜか船がおいてあって、友達と漕ぎだして浮いている実を集めたそうです。ため池の水は冬近くなると落として、鯉や鮒を手づかみにして持って帰って食べたとも話してくれました。
湖山池や諏訪湖などヒシに覆われて問題になっているのですが、父親にそう話すと「何が問題なんだ?」と言われてしまいそうです。