マラソン100回の知恵 サブフォーをめざす市民ランナーへ

サブフォーをめざす市民ランナーへ」に惹かれて買ってしまった本です。哲学者である著者らしく、初めの方には「人はなぜ走るのか」と問い、「閉ざされた室内に座り続けて、頭を寄せ合って生まれるものだけが文化であるとは限らない」と、走るのは文化との結論に至っています。
ラソンを100回走るために具体的に何をするか。それほど多くは言っていません。走りすぎないこと、無理しないこと。そして年2,3回のフルマラソンを3〜5年、トータル15回も走れば、フルマラソンはもう卒業になるそうです。卒業後の進路は山岳マラソンだったり、ウルトラマラソンだったり、トライアスロンだったり。海外のマラソンに積極的に出る、なども紹介されています。
ここまでいくと、男性には参考になっても、フルタイムで働き、親や子供の世話をしながら、自宅から30分以内で行けるレースにだけ焦点をしぼるしかない主婦には、全然参考になりません。主婦でなくともこの時勢、経費がかからず、いつでもできるジョギングのレベルアップとしてフルマラソンに挑みたいという男性もいるでしょう。そんな方には、
2.プロダクツ、コース、ダイエット
3.トレーニングとレース出場
4.フルマラソンに向けて
5,6 マラソンの走り方 I,II
の約100ページだけをさらっと読めばよいと思います。あとは毎月発行されるランナー向け雑誌のビギナー対象記事をフォローする。その時にこの本で得た、何がアマではないプロが陥りやすい間違いなのかをチェックしつつ、情報を自分なりに修飾するとよいかと思います。

マラソン100回の知恵―サブフォーをめざす市民ランナーへ (平凡社新書)

マラソン100回の知恵―サブフォーをめざす市民ランナーへ (平凡社新書)