雑誌「ランナーズ」5月号に「〇〇さん(53歳)は月間300km走っているのに、なぜ4時間が切れないのか」という記事がありました。
練習内容が半端じゃない。月間300kmだけでもすごいのに、月1回45km走をこなし、スピード練習、筋力トレーニングも取り入れ、かつストレッチをしっかりやって故障知らず。
その記録はというと、初マラソンは2008年、42歳で5時間7分。翌年は4時間6分と4時間切り目前だったのに、今日まで4時間を切ることなく、2018年10月のマラソンでは4時間25分。
かたや私の記録は2017年11月に5時間1分、次は5時間切ろうと毎月140km以上を目標に走ったら股関節が痛んだので、夏からは極力走らず、かつ9月はバイカル湖調査でほとんど走らず、臨んだ2018年11月の記録は4時間45分。上記〇〇さんの記録とあまり変わりません。
さらには、つくばマラソンの記録更新に味をしめ、「よし、走らないでタイム伸ばすぞ!」と12月は108km、1月は137km、2月は98km、3月は126kmと絶対に140kmを超えないようにし、その分、週2回30分(だけ!)の筋力トレーニングと、犬の散歩2kmを9kg背負って歩いてました。あとは趣味を兼ねて月1,2回、標高461mの宝篋山を1時間くらいかけてトレランしてますが、走る為というより植物観察がメインだったりします。ちなみに、せっかちの私はストレッチに割く時間が惜しくて、全く行ってません。せいぜい疲れたときにふくらはぎを伸ばす程度です。
なぜ〇〇さんは記録が伸びないのか。「ランナーズ」の専門家の見立ては「練習のし過ぎによる慢性疲労」でした。意味深ですね。自分を追い込むこと、ふだん長く走ること自体が目標ならそれでもいいと思いますが、4時間切ることが目標なら、疲労した状態でレースに出るのは初歩的なミスです。
しかし、世の中にはこういった初歩的ミスが多いと思います。会社に入ったのは奴隷のように長時間働かされる為ですか?研究を続けたいのは大学に職を得たい為ですか?過労死や、大学に採用されないオーバードクターの自死のニュースを聞くにつけ、死ぬまで追い詰められる前に、どうして当初の目的に鑑みて別の選択ができなかったのかと、やるせない気持ちになります。その一因は、初等教育から大学教育に至るまで、「正しい」とされる既定の解答を選ぶ能力ばかりを重視してきた日本の教育にも一因があると思います。
「ランナーズ」で専門家はこうも言ってました。「年齢にもよりますが、月間200km前後走っていれば、たいていの人が4時間切りを達成できます。」
よしよし、私はこれからも140kmを超えない練習量で、かつ60歳過ぎを目標に、4時間切りを達成するぞ!目指しているのは月200km走ることではなくて、あくまで4時間切りなんですから。